🏥 作業療法士のための「完全オフラインAI活用術」完全ガイド
個人情報を守りながら、リハビリプログラム作成を50%効率化する方法
📖 はじめに:なぜ今、オフラインAIなのか
「ChatGPTで作業療法プログラムを作りたいけど、患者情報をクラウドに送るのは怖い…」
そんな悩みを抱える作業療法士のために、完全無料・完全オフラインで動くAI活用法を解説します。
この記事の対象読者
- 病院・施設で働く作業療法士
- 訪問リハビリを担当している方
- 個別プログラム作成に時間を取られている方
- 個人情報保護とAI活用を両立したい方
この記事でわかること
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 🛠 技術 | Ollama(完全オフラインのローカルAI)の使い方 |
| 💰 コスト | 完全無料(月額0円) |
| ⏱ 効率化 | プログラム作成時間を50%削減する実践例 |
| 🔒 安全性 | 個人情報保護法に完全準拠する方法 |
🔒 第1章:なぜ「オフラインAI」が医療現場で重要なのか
1-1. クラウドAI(ChatGPTなど)の問題点
⚠ 重大なリスク:
ChatGPT等のクラウドサービスは、入力内容がインターネット経由で外部サーバーに送信されます。
これは個人情報保護法第27条(安全管理措置)に抵触する可能性があります。
具体例:こんな使い方は完全NG
❌ 危険な例
✅ 安全な例(オフラインAI)
1-2. オフラインAI(Ollama)の3大メリット
| メリット | 詳細 |
|---|---|
| 🔒 完全プライバシー保護 | データは自分のPC内だけで処理。外部サーバーに一切送信されない |
| 💰 完全無料 | 月額料金なし。何回使っても0円(電気代のみ) |
| 🌐 ネット不要 | インターネット接続不要で動作。病院内の閉鎖ネットワークでもOK |
⚙️ 第2章:Ollamaの導入方法(初心者向け完全ガイド)
2-1. 必要なPCスペック
| 項目 | 推奨スペック | 最小スペック |
|---|---|---|
| OS | Windows 10/11, macOS 12+, Linux | Windows 10以上 |
| メモリ(RAM) | 16GB | 8GB |
| ストレージ | 20GB以上の空き容量 | 10GB以上 |
| CPU | Intel Core i5以上 / Apple M1以上 | Intel Core i3 |
💡 ポイント:
ノートPCでもOK!職場のPCでも家のPCでも導入可能です。
2-2. Ollamaインストール手順(10分で完了)
公式サイトにアクセス
OSに合わせてダウンロード
- Windows: 「Download for Windows」をクリック
- macOS: 「Download for macOS」をクリック
インストール実行
ダウンロードしたファイルをダブルクリックして指示に従う
インストール確認
Windows: スタートメニューから「コマンドプロンプト」を開く
macOS: Spotlightから「ターミナル」を開く
バージョン番号が表示されればOK!
2-3. AIモデルのダウンロード(10分)
Ollamaは「モデル」をダウンロードして初めて使えます。作業療法用には以下を推奨:
推奨モデル:Llama 3.1(8Bパラメータ)
理由:
- Meta(旧Facebook)開発の高性能モデル
- 医療・専門用語の理解に優れている
- メモリ8GBのPCでも快適に動作
💡 軽量版も用意されています:
💼 第3章:実践!作業療法プログラム作成の自動化
3-1. 基本的な使い方
ターミナル/コマンドプロンプトで以下を実行:
すると、AIとの対話モードが起動します:
3-2. 【実例1】基本動作訓練プログラムの生成
入力例(プロンプト):
出力例(AIの回答):
3-3. 【実例2】上肢機能訓練プログラム
入力例:
出力例:
3-4. プロンプト作成のコツ
効果的なプロンプトの構成要素:
- 年齢・性別(例:70代男性)
- 診断名(例:脳梗塞、大腿骨頸部骨折)
- 発症時期/術後期間(例:2週間前、術後4週)
- 現在の機能レベル(例:Brunnstrom Stage、FIM得点)
- 目標設定(例:自宅復帰、職場復帰)
- 環境因子(例:独居、家族同居、バリアフリー)
💡 プロンプトテンプレート
🔧 第4章:応用テクニック
4-1. Python連携で自動化レベルを上げる
Pythonを使うと、Ollamaをさらに効率的に活用できます。
【実例】Pythonスクリプトで自動プログラム生成
💡 このスクリプトで可能になること:
- 患者データを入力するだけで自動生成
- 生成結果をテキストファイルに保存
- 複数患者を一括処理
4-2. バッチ処理で複数患者を一気に処理
4-3. 評価レポート自動生成
プロンプト例:
出力例:
🔐 第5章:個人情報保護の実践
医療現場で守るべき3つの原則
原則1:完全匿名化
❌ NG例
患者名: 山田太郎
生年月日: 1950年5月10日
住所: 東京都〇〇区
✅ OK例
年代・性別: 70代男性
診断名: 脳梗塞
発症時期: 約2ヶ月前
原則2:データ保管期限
作成したプログラムファイルは30日後に自動削除する設定を推奨。
原則3:アクセス制限
ファイルを自分しか見られないように設定:
❓ よくある質問(FAQ)
- 患者の実際の状態と合っているか
- リスク管理が適切か
- 施設のプロトコルに準拠しているか
- エビデンスが正しいか
AIは道具。最終責任は作業療法士にあります。
- ファイル共有時も匿名化を徹底
- アクセス権限を医療スタッフのみに制限
- 外部持ち出し(USBメモリ等)は禁止
🎓 まとめ:AIは作業療法士の「時間を生み出すパートナー」
この方法で得られる3つのメリット
| メリット | 効果 |
|---|---|
| ⏱ 時間の創出 | プログラム作成時間50%削減 → 患者との対話時間増加 |
| 🎯 個別性の向上 | データに基づく最適な提案 → 患者満足度向上 |
| 🔒 安心・安全 | 完全オフライン → 個人情報保護法遵守 |
最も大切なこと
AIは作業療法士の代わりではなく、
時間を生み出すパートナーです
- AIが提案 → 作業療法士が臨床判断
- AIがデータ分析 → 作業療法士が人間的ケア
- AIが効率化 → 作業療法士が専門性を発揮
技術を使いこなし、患者さんの「その人らしい生活」を実現する。
それが、これからの作業療法士の姿です。
🚀 今日から始める最短ルート
1. Ollamaをインストール(10分)
2. モデルをダウンロード(10分)
3. テスト実行(5分)
記事内のコマンドをコピペして実行
4. 実践(翌日から)
1症例で試してみる
📊 まとめ
| ⏱ 所要時間合計: | 25分 |
| 💰 コスト: | 0円 |
| 🎁 得られるもの: | 患者さんと向き合う時間 |
さあ、今日からAIと一緒に、
より良い作業療法を始めましょう!
この記事が、患者さんのために時間を使いたい
すべての作業療法士の助けになれば幸いです。
参考リンク:
📌 Ollama公式サイト: https://ollama.ai
📌 Llama 3.1モデル情報: Meta AI Blog
📌 個人情報保護委員会: https://www.ppc.go.jp/

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